マフラーから出るオイルの焼けるニオイを伴った煙のことで冬場によくある水蒸気の湯気ではありません。
冷間始動直後や、長くアイドリングした後の空ぶかしなどに出る事が多く、燃焼室に吸い込まれたエンジンオイル等が燃えて青白く、ニオイがあるのですぐわかります。

原因はエンジン内部の磨耗が考えられますが、一般的にはエンジンオイルの交換頻度が少ないためによるスラッジの生育により、バルブキャップシールの固着・割れ・磨耗が原因して吸気バルブからヘットカバー内のエンジンオイル吸い込みが多いようです(オイル下がり)
最近のエンジンはほとんどが1気筒4バルブでバルブ機構が複雑です。当然オイル循環も旧OHVエンジンに比べたら多く、ヘットカバー内はオイルが激しく飛び散っているのがわかります(オイルキャップから見えます)吸気バルブも多く、オイルも吸い込みやすい構造ですのでバルブシールからの吸い込みは旧車より多いです。
またターボ車の場合タービン軸のBGの潤滑や冷却が不十分になると軸受け磨耗大となり、ひどい白煙になります。、「オイル下がり」の比ではありません。ターボの場合通常エンジンよりもかなりオイルには神経質になる必要あります。

オイルは交換しなくても車は走りますが、積もり積もると後で一気に症状が出てきます。もっとひどい状態ではピストンリング(オイルリング)がリング溝に固着して弾力がなくなり俗に言う「オイル上がり」状態になります。
実際にはこうなると「オイル下がり・オイル上がり・リング磨耗」が併発し2000Kmぐらいでオイルが無くなる場合もあります。
以上のことからオイル交換の頻度が少ない車でかつ走行の多い車がなりやすく7から8万キロ程度で兆候が出てきます(商用車に多い)

修理となるとシリンダーヘッド脱着しての作業となり大掛かりです。
「オイル上がり」も有ると、程度のよい中古エンジンと交換するのが手っ取り早いです。
その中古エンジンも交換の際にはエキゾーストポートやマニホルドを覗いて、オイルによるカーボン付着の程度を確認したほうが良いです。オイルが燃焼したらベトベトになっているのでわかります。

さて今回の車はスズキエブリィH12年、F6AタイミングベルトEPI仕様のエンジンで走行9万キロ、始動直後、白煙が出て匂いもきつく、エンジン回転が続けると消えるが、アイドリング状態からのアクセル踏み込みでは一気に白煙が出てあきらかに「オイル下がり」状態だ。

シリンダーヘッド脱着し燃焼室、排気ポートの状態を見るとオイルが回った痕がありベトベトしカーボンも多く堆積していた。バルブキャツプシールを交換するためバルブを全てばらし、ダンボール箱にバルブを刺し位置を間違えないようにマーキングしておく。軽自動車のためエンジンも小さくバルブ組み付け作業はやりにくい。キャップシールは内面にオイルを塗り、丁寧にバルブガイドに押し付ける。後はヘッドガスケットを面を傷つけないように取り、ついでにシリンダーヘッド面の歪程度も見ておく(真っ直ぐな定規を面に当てればわかります)問題なければ元通りに組み付けて行く。

作業完了後のエンジン始動では、バルブ組み付け時に塗ったオイルが燃焼し、しばらく煙出るが走行するとやがて消えていく。
翌日冷間始動時に白煙が出ないのとLLCの量を確認して作業完了とした。

最近はガソリンスタンドも閉店やセルフ化が進み、オイル交換セールスも少なくなっています。ユーザー自らオイルメンテナンスに気を配りエンジンを良好な状態に保つ必要あります。年間走行1万キロ程度の自家用車では夏・冬の年2回の交換レベルは最低限です。

中古車の場合、新車からオイルメンテナンス良好なら10万キロオーバーでも問題ありませんが、オイル交換いつしたかわからないユーザーの車はそのツケを払わされる羽目になります。

2006年5月1日一部再編集

 

スラッジがひどく堆積している

排気ポートの状態・オイル燃焼によるカーボン堆積

バルブキャツプシール