エンジンからのオイル漏れ。ガレージの床(コンクリート)に痕がベッタリつき家の中にある駐車場では気になる「ヤツ」です。
年式の割には走行少なく、自宅保管の車両でワンオーナー・程度は良いほうです。
前回の車検時にタペットカバーPK周りの交換暦があり、漏れの指摘をユーザーから受けていたが、だんだんとひどくなってきたので今回で完全に治すように修理の依頼を受けました。

オイル漏れの修理は1ヶ所だけで場所が特定できればそんなにてこずらないが、大抵の場合、複数箇所からのオイル漏れが多く再修理になることが多いです・・・
今回の場合はヘットカバー周りのパッキンは交換済みなのでそれ以外のカムシャフトシールだと予想しタイミングベルト周りを分解し見てみました。横置きFFのため見ずらいが「手鏡」でライトを当てて目をこらすとカムシャフトシールからの漏れを確認できました。

一般的にオイル漏れの順番はヘットカバーPK→デストリビューターOリング→カムシャフトシール→クランクシャフトシールと上から順に下に下りてくる感じです。熱に影響を受けやすい順と同じです。

たかがオイル漏れですが、場所によっては大掛かりな作業になり工数も高く、交換部品の値段の割には修理代が高く付きます。
さて、今回はカムシャフトシールとついでにクランクシャフトシール・タイミングベルト・アイドラBgの部品を交換し100キロほどのテスト走行後、漏れが無いことを確かめて納車しました。(納車時には年式を考え、他からのオイル漏れも有り得る)という一言を付け加えておきましたが・・

20日程度のち、ユーザーに電話したところ、漏れは少なくなったが依然漏れがあるとの返事に唖然としましたが、再度車を引き取り、リフトアップして見るとユーザーの言うとおり漏れがありました。下に落ちる箇所からすると同じ箇所からのようですが、以前より少ないようです。
もう一度タイミングケース周りをバラシ、良く見ると交換済みのオイルシールからの漏れはなく、オイルポンプケースからの滲みがあるようです。取り付けボルトを増し締めし、周りをブレーキクリーナで清掃し、組み上げて30分ほど試運転し、確かめてみると同じ個所がやはり漏れています。ポンプケースからの漏れと確信し、再度バラシ、ケースを外してみるとケースの接合面はOリングが入っていましたが、ゴムの硬化と当たり面(アルミ)の腐食がありました。面を細かいペーパーでならし、新品のOリングとシリコンシーラントを併用し組み付けました。

数回の試運転後、漏れがない事を確かめ納車しました。
ユーザーには車が古いので、他の個所から漏れることが有りますと一応告げておきました。

余談ですが
同じころ、ベンツの6気筒車(202020)でエンジンオイル漏れの見積もり依頼ありました。シリンダーヘッドの接合面よりのオイルが漏れで、ヘッドを脱着・オーバーホールが必要となる大掛かりな作業のため、ディラーに概算を聞いてみるとかなりな高額になり、作業してみないと価格は言えないと返事でした。
たしかに小手先の修理では再修理の可能性が高く、その後の修理請求が難しくなるため、実際の作業では関連の部品も交換していくことが多いです。ユーザーにしてみるとなぜこんなに高くつくか疑問ですが、実際の作業工程の工数・時間を考えてみると妥当なところと思います。

この辺りにオイルが溜まり下に落ちます。

オイルポンプケースを外した状態。溝がありそこにゴムOリングが入ります。

アルミケース・茶色にスジが入っている処が腐食しています。

交換前のカムシャフトシール・漏れて周りが濡れています

交換前のカムシャフトシール・漏れて周りが濡れています