ダイハツムーブL600S,平成10年 電子キャブレター不良 エンスト

(12月追加編集)

始動はセル一発でかかるが、動かす時に息つくような感じで時々エンストする時がある。直ぐに再始動できその後の走行問題なく、加速・アイドリングも調子よく、一度かかってしまうと症状が出ない厄介な故障である。走行は約4万キロでエンジンの状態は良く異音などは出ていない。始動直後のファーストアイドルも効き自動チョークも問題ないようだ。電子キャブレター仕様なので制御がうまくいっていないかも知れない。
経験的に点火系統の不良ではなく、燃料系統の不具合と感じ取れたので、チョークバルブの調整やアイドル調整などして様子を見てもらった。。

数週間後やはり症状が時々出、改善されていないとの連絡があり再度見ることになった。
一般的にキャブレターの故障は再生品で対応することが多く、交換してみて症状が出なければ修理完了とすることが多い。電子キャブレターの場合、制御系統のパーツが高価で非常に高くつく場合になり、簡単に交換とはいかない。症状では冷間始動時に出る場合が多いので電子制御関係とは関係無さそうなのでオーバーホールすることにした。

電子キャブレターとは言っても構造は従来のキャブレターと一緒なので特に気にする箇所は無い。バラしてみるとフロートニードルバルブに引っかかりがありフロートの動きが悪い事がわかった。腐食がありフロートが上がった状態で固着していた。
原因は長時間(日数)の放置によるフロート内部のガソリンの乾燥によるものと思われる。バイクでもそうだが乗らずに長時間置いてある車はキャブレター内部の腐食が進行している場合がある。
こういうケースは他の箇所も腐食がある場合が多いので、キャブレター腐食用の薬剤に1昼夜漬け掃除することにした。目に見えない細かいノズル等のパーツのためゴミが取れたか不明だが入念にエヤーなどで飛ばし組み上げた。

組み上げ後は症状が出ず調子がよくなったので完治したと思われる。

ムーブはグレードの違いにより燃料噴射と電子キャブレターのタイプがあり、この車両以降キャブレタータイプは廃止されたようだ。

バルブに腐食があった

オーバーホール中のキャブレター

作業中のエンジンルーム内