フォード・キャンピングカー始動悪い ディーゼル グロー不良
フォードV型7.3リッターデイーゼルエンジン搭載のキャンピングカー・ファルコン。あまり見慣れないタイプで並行車と思われる。知り合い所有の車で年間走行は3千キロも満たない。平成2年式だが走行は少なく3.5万キロで車庫保管の車で状態は良い。
朝の始動時かかり悪い時があり、しくじるとバッテリーが上がるほど回してもかかからない。出先でJAFの応援でも難儀した事があるらしい。
検査の依頼で引き取りに行った時は問題なく始動し、症状が出ずよくわからなかったがユーザーの話では一度かかり数十秒後にエンストするらしくその後まったくかからないとのことである。
工場での検査作業中、朝、車を移動する際にその症状が出た。一度かかったが直ぐにエンストしその後始動不能となった。感じではグロー(予熱)がうまく出来ていないような感じがした。エンジンルーム辺りでリレーの音が断続的にするが切れるのが速そうな感じだ。グローの状態を点検しようと思うがグロープラグの位置はエンジンルーム・ボンネット(前方)からは見えなく奥に有るようだ。車体の割りにボンネットが小さく点検するのに非常にやりにくい。よく見るとキャビン内にエンジンカバーがあり、それを外すとエンジン後部が良く見えるようになった。
エンジン後部中央にグロープラグリレー(タイマー内蔵)があり、出力側をテスターで見るとリレーが早く切れすぎで十分にグロープラグに電気が行っていない事がわかった。これでは冷間始動はできないはずだ。
リレー本体の裏側を見ると熱で絶縁物らしい物が溶けた跡があった。(車両は12ボルトバッテリー2個並列接続の12ボルト車)
リレー本体の交換になるが、部品の調達がうまくいかないと思いユーザーの了解を得て、手動のグローコントロールできるよう国産のデリカ用のパーツ12ボルトグローリレーを流用した。グローに流れる電流をクランプ式のテスターで測定すると最大で22アンペアー程度と表示した。
ハンドル横にスイッチを取り付け、押している間グローにリレーを介して電流を流れるように改造した。大体5秒~7秒程度でいけるはず。
スイッチを押している間ランプもつくように配線した。
結果は上々で始動はスムーズになった。グロースイッチを押す手間が増えましたが(冷間時のみ)、かからないで困ることは無いはず。ただ長時間押すとグロープラグが焼けきれる恐れはあります?