ワゴンR平成7年、パワステが効かない

型式 E-CT21S 走行78000 km AT

パワステが効かない症状。この車両は運転席ハンドル下にモーターが装着されている電動アシスト式でコンピューター制御されている。ダイアグで不良個所を出力できるのでスズキに資料をもらい見てみた。

記録を消去し(30秒バッテリー断)パワステが効かない事を確かめ、サーキットテスターで見てみたら出力24でスピードセンサー系の異常と出た。異常コードの内容では走行時に異常を検出するはずであるが走行していない状態である。
スズキではよくATについているスピードセンサーが故障するのでそこを見てみたらとアドバイスを受けたがどうもおかしい?

このタイプはAT本体にはスピードセンサーは装着されておらずメーター内部より信号を得ているようである。メーターのコネクターを外した状態ではパワステが作動することが確認できたのでメーター内部の異常と考えられるが走行していなくコネクターを接続するとおかしくなる。
いろいろ試していると始動時のセルの回りが重くなりついには始動できなくなった。バッテリー単体は電圧もありOKでセルモーターを外して単体でテストするとこれも異常なかった。元の状態に組み付け再度スターターを回すが同じであった。ここでバッテリーアースリード線の取り付けが左ストラット上部固定ナットに取り付けられているのがおかしいと思いブースターケーブルでアースをエンジン側にとって見ると簡単に始動できた。チャージ量を見るとよくチャージしており電圧も正常だ。

原因はバッテリーアースの取り付け位置不良によるアース不足であったようだ。AT本体にアース線を取り付け後パワステも問題なく作動できるようになった。
ユーザーが何かの時に取り付け位置を変更したためによる故障と思われる。